肥満、体重過多の罹患率
 
肥満と体重過多とは、体内において脂肪が過度、または異常に蓄積している状態を言います。一般には、体重(kg)を身長(m)の平方(kg/m2)で割る「ボディマス指数」(BMI)を用いて体重過多、肥満かどうかを計測します。
WHO(世界保健機関)では、同指数が25 kg/m2以上の時を「標準以上(=体重過多)」、30 kg/m2以上の時を「肥満」としています(台湾の衛生署はBMIが24.2 kg/m2以上が「体重過多」、27 kg/m2以上が「肥満」と定義しています)。
 
 

WHOの統計によると、2005年では全世界で26.67%に当たる約16億人の成人(15歳以上)が体重過多、そのうち少なくとも4億人が肥満とされています。また、2015年には全世界で23億人が体重過多となり、うち7億人が肥満となると予測されています。

IOTF(国際肥満特別調査チーム)の統計によると、全世界の60億の人口のうち、17億人が体重過多で、世界の年間のダイエット市場は3700億ドル(うち男性用薬品市場は500億ドル)規模とされています。この17億人のうち米国の肥満、体重過多者の割合が61%を占めるといわれており、米国政府は2003年には750億ドルを投入し、国民の肥満問題の解消に乗り出しました。同国における2003年の肥満による直接、間接的な死亡者数は50万人に上っています。英国では肥満率は51%と、成人の半分が体重過多または肥満の問題を抱えています(ロシア54%、ドイツ50%)。

ワールドウォッチ研究所の統計によると、欧州全体では成人(35-65歳)の半数以上が体重過多、肥満の問題を抱えています。ウィーンで開かれた第11回欧州肥満研究学会議では、中国が初めて世界の肥満罹患率ランキング上位に入ったことが報告されました。この10年間における中国人の肥満者の増加率は米国の過去50年間の肥満者増加率に匹敵するものであり、これは、肥満が新興国においても無視できない問題になっていることを示しています。

2000年に米国カリフォルニアで開かれた第8回国際肥満症シンポジウムでは「米国の肥満率が世界トップであり、欧州は米国には及ばないものの、その状況は深刻である」という現状が示されました。新興国もこうした現象と無縁でなく、メキシコでは人口の6割が体重過多、肥満を抱え、中国でも男性の12分の1、女性の16分の1が肥満に悩み、その割合は年ごとに急速に増加しているといわれています。

 

第1回国民栄養健康状況変遷調査(1993~1996年)によって得られたデータによると、ボディマス指数24、27が台湾人の体重過多、肥満を分ける境界線となっています。男性と女性の体重過多者の割合はそれぞれ23%、20%、肥満者の割合はそれぞれ11%、13%と推測されます。台湾の経済誌「商業周刊」(2003年9月、第824号)では、トップに「台湾に肥満者がどれだけいるか知っていますか?」とする特集記事を掲載しています。この記事によると、3人に1人が体重過多または肥満を抱えています。すなわち、台湾全体で699万人の肥満者がいるということです。「中華民国肥満医学会」の2005年の統計によると、台湾における体重過多者の割合は33%を超え、「中華民国全適能健康生活発展協会」の統計では、台湾の肥満者の割合は20年前の12%から44%(2004年)に増え、1000万人の大台に達しています。また、行政院主計処の統計によると、2006年の台湾の19歳以上の体重過多者は約600万人となっています。

図1. 台湾の肥満・体重過多罹患率(BMI≧24.2 kg/m2)。(行政院主計処2006年「健康之危険因素 探討」)